本日は多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)のお話です。
PCOSは卵巣の中で主席卵胞が育たず、発育を始めた卵胞が溜まっていき、空になった卵胞がたくさん卵巣内に残ってしまう状態です。LHサージが起きず、排卵が起きないためになかなか妊娠に至らず発覚する事が多いです。約20~30人の女性に見られます。
ホルモン検査でFSHが正常でLH又は男性ホルモンが高値
エコーで卵胞がたくさん見えるネックレスサインの所見
排卵障害が認められるの3つが診断基準になります。
PCOSは、正常に近い症例から月経不順または無月経、ニキビの増加、多毛、肥満を主な症状とする状態を指します。
原因はFSHとLHのアンバランスや、血糖値を下げるインスリンというホルモンが関係しているといわれています。高インスリン血症があると男性ホルモンが増加するからです。
肥満を伴う患者様は月経不順の改善に繋がる事が認められている為、ライフスタイルの改善を行いましょう。
放置すると子宮体がんのリスクが高くなることが知られている為、妊娠を希望されない場合でも月経不順が続く場合はピルなどのホルモン療法が必要となります。
鍼灸治療ではPCOSの患者様は気滞於血、肝腎陰虚という血流が悪くのぼせなどが起こりやすい方の症例が多く感じます。
週に1,2回の治療と、生活習慣の指導で月経が来るようになる方も多くいらっしゃいますので是非ご相談下さいませ。
